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までドウゾ!


フランクフルトから東京に向かうANA機の3Aの席で、私は今、最近出たばかりの新しいDVDを見ています。「チョートクIN京都WITHライカM7」というタイトルです。

これを撮影したのは、この春のことなんですが、3泊4日のロケで、京都の名所、旧跡とか、河原町の盛り場とか、ライカM7と各種ライカを持って、私が撮影している所とを、またビデオカメラが撮影しました。
それで、私はライカについて縦横に話をしつつ、撮影しているのです。
「ライカ道の神髄」というのはかなり大げさですけれど、ともかく、ここにチョートクがライカM7を持って、京都の町をうろうろしているDVDが出来上がったわけです。

それが、先日、プラハの私のアトリエにフェデックスで送られて来て、そのDVDを今、こうして帰国する途中の飛行機の中で見ているというわけなのです。大体、私はあのエンターテイメントと称する、飛行機の中のくだらないアメリカ映画を好みません。
美男美女が出て来て、おきまりのラブストーリーで、予想可能なハッピーエンドになる映画を見ていると、頭脳の皺がとれてつるつるになりそうな感じがするのです。

そういうアメリカの巨大資本の映画産業と比較しては、メデイアジョイさんが、この所、次々とリリースしている、「カメラモノDVD」が可愛そうですけど、退屈な飛行機の旅では、つまらない映画のビデオオンデマンドよりも、自分の興味のあるDVDを持ち込んで、最近では持参のパワーブックG4のバッテリーの持続時間も伸びたことでもあるし、そういうお気に入りのDVDプログラムを見る方が、空の旅はいっそう快適になるのは疑いがありません。
おっと、そうでした。
私はDVDを楽しむのではなくて、空路、この「チョートクIN京都WITHライカM7」のレビューを書くことが仕事でした。
今、おしまいまで見終わって、気がついたことなのですが、これは普通の評論家さんが書くのと、私が書くのとでは、ある最大の相違点があります。
というのは、このDVDの登場人物は他ならぬ私であるからで、そこでの興味は、自分がどのようにライカを操作しているか、という、その一点にあるのです。
まあ、ゴルフのスイングを自分でビデオに撮影して、その研究と言うのに一番近い印象がそこにもたらされたのですが、実際の所、今まで、自分がライカMモデルをどのように手にして、どのように構えて、どのようにシャッターをきっているのかを、第三者の目から見たのは、今回のDVDがはじめてだったのです。

その印象を正直に言えば、「おっ!俺って割合と安定したライカの構えをしているじゃん!」というものでした。
ライカを両手に包み込むようにして、しかも臨機応変に各種の構えを自然に繰り出すその、パフォーマンスは、無論、私が30余年に渡ってライカを手にして撮影している時の失敗と経験から、自然に生み出されたものですけど、それを第三者の立場から冷静に観察することが出来たのが、このDVDというわけです。

面白かったのは、このDVDの第一巻(第二巻は京都の町歩きのシリーズで予定されています)は、京都の古寺巡礼なのですが、今までまったく被写体としての興味を示すことなどなかった、京都の名刹を自分なりの解釈で撮影でき、その作例も、撮影の現場ですぐさま、DVDに登場することです。
さらに、痛快なのは、あたりがだんだん暗くなってくると、私のライカM7の構えのポーズが変わってくるのですね。
明るい時には、速いシャッターがきれますから、撮影動作はかなり速いのですけど、暗い場所では体の重心が下になって、カメラぶれをしないように気をつかっています。さらにもっと暗い場所では、木などに体をもたせかけて「人間三脚」になっているのです。

そういうことは無意識のうちにやっているわけですが、その無意識の動きが、自分で確認できたことが、このDVDの私にとっての最大の収穫というわけです。

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