クラカメ探検隊 · その他・レンズ/アクセサリー
ステレオビューマスター
1. 歴史・機構・蘊蓄(エッセイ・解説)

今回のカメラはアメリカオレゴン州ポートランド、ソーヤズ社が 1952年に作った ビューマスター・パーソナルというステレオカメラです。現在でもアメリカで人気のあるカメラです。12×13mmの小さい画面のステレオペアを撮影し、直径9cmの紙でつくられた円盤に撮影したものをセットし、回転式の専用ビューワ-で見て楽しむものです。すべてを自分でやるのがこのカメラの原則で、フィルムカッター、未使用の 円盤、ビューワ-、 プロジェクターが揃えて販売されたというこだわりようです。その後既製のステレオソフトも 相当の量が販売されました。レンズは25mmで被写界深度が深く、固定焦点となっています。シャッターはギロチン式で、軍幹部にはASA感度、天候、季節、被写体の明暗から適正な絞りとシャッター速度を算出する本体連動の露出計算盤がついています。このカメラの面白い所は普通の36枚撮り35mmフィルムに何と上下合計69組のステレオ写真が撮影できる所です。正面中央のダイヤルを回してレンズを上下にスライドさせ、フィルムを上下2段に分けて往復撮影するという大変合理的な仕組みになっています。外観のデザインもコダックバンダムスペシャルに似たところがあって、とてもユニークなカメラです。
ステレオビューマスター・パーソナル
- 製造会社名:ソーヤーズ(アメリカ)
- 製造年:1952年
- 画面サイズ:12×11mm
- 使用フィルム:35mm
- レンズ:ビューマスターアナスチグマット25mm/f3.5
- 絞り:3.5、4、4.5、5.6、6.3、8、11、16
- シャッター:B、1/10、1/15、1/25、1/50、1/100
2. 操作方法・メンテナンス・修理のポイント

それでは撮影方法をみていきましょう。
まず巻き上げノブを止まるところまで回します。
回してしまったらノブを持ち上げ、20枚撮りのフィルムであれば"20X"に、
36枚撮りのフィルムであれば"36X"にダイヤルを合わせます。

正面中央にあるノブを"A"に合わせ、レンズを上へスライドさせます。


次にフィルムを装填します。
カメラの後側から見て右側面にあるのが裏蓋の留め金です。
留め金を上に回し、裏蓋を開きます。

フィルム室にパトローネをセットし、フィルム先端を巻き上げ軸の縦溝にさしこんで
少し巻き上げます。

裏蓋を閉じ、ダイヤルが"35"を示すまで空撮りします。
これで撮影の準備は整いました。

次に撮影です。フィルム上半分の撮影です。
軍幹部の露出計算盤を使って適正な絞りとシャッター速度を合わせ、撮影します。
露出は季節、ASA感度、天候、被写体の明暗から算出するようになっています。
A.
絞り
B.
シャッタースピード
C.
季節(夏or冬)
D.
被写体の明るさ
E.
ASA感度
F.
天候

フィルム上半分の撮影が終わり、巻き上げノブが回せなくなったら今度は正面中央のノブを"B"に合わせ、レンズを下へスライドさせ、下半分に撮影していきます。

正面中央のノブを"B"に合わせると、巻き上げノブは逆に回りフィルムを巻戻しながら
下半分に撮影していくようになります。

下半分の撮影が終わったら裏蓋を開き、フィルムを取り出します。
フィルムはすっかり巻戻されています。
これでステレオビューマスターを終わります。
