クラカメ探検隊 · その他・レンズ/アクセサリー
イルフォードK1モノバー
1. 歴史・機構・蘊蓄(エッセイ・解説)

イルフォードK1モノバー
イルフォードK1モノバーは、1960年代に製造販売されたイギリス、ケネディ・インストルメンツ社の35mmフルサイズ・モノレール式ビューカメラです。
希少な、そしてジャンル的にもめずらしいカメラです。
特徴としては、35mmフィルム専用に設計されているため、ビューカメラとしては大変コンパクトで可愛いらしいカメラになっている点にあります。
そして、各部の作りがしっかりしていて、特に、特徴となる35mmフィルム用のフィルムマガジンは、シンプルな設計ながら、しっかりした機能と構造を持っています。
用途は、画面サイズが24x36mmとなるため、商品撮影など宣伝用には不向きと思われますが、もっぱら、研究室内での分析や記録用に使用すると考えられます。
●発売:1962年
●型式:35mm判モノレール式ビューカメラ
●使用フィルム:135ロールフィルム:36枚撮り
●レンズ:カールツァイスイェナ・テッサー 10.5cm F4.5(オリジナルは、ダルメヤー)
●絞り:4.5〜45
●シャッター:コンパー、B、1〜1/250秒
基本操作
2. 操作方法・メンテナンス・修理のポイント

それでは使い方をみていきましょうフィルムマガジンは、フィルムマガジン前面の凸部と、ベローズ後部の凹部がかみ合うように固定されています。ベローズ後部とピントグラス部を前後に開き、フィルムマガジンを取り外します。次に、フィルムマガジンの左右に付いているネジを回転させ、裏蓋をはずします。

ケースから、フィルムマガジンの本体を取り出します。フィルムマガジン本体の底部にある穴からパトローネを装着し、斜めになったスリットからフィルム先端を出します。フィルム先端部をフィルム圧板の前を通るように引き出します。さらに本体の反対側の回転軸を回る様に、フィルムを引き出していきます。 (本体を上下逆に持ち替えています)

フィルムの先端を巻取り軸のフックに挿入します。図でしめしたクラッチレバーを押しながら、フィルム送りノブを回転させ、フィルムのたるみをとります。もとのケースにフィルムマガジン本体を装着します。裏蓋を閉め、ケース左右のネジを回転させて、固定します。

クラッチレバーを引きながら、フィルム送りノブを回転させて、フィルムの露光した部分を数枚、送ります。その後フィルムカウンターを合わせます。フィルムカウンターは、フィルム送りノブの周りについています。ノブを引き上げて回転させて調整し、その後、ノブを押し戻します。減算式カウンターなので、36枚撮りのフィルムを入れた場合は、黒い点のところに「36」がくるように合わせます。

次は、撮影の手順です。フィルムマガジンを取り外したあと、図の丸印でしめされたロック解除ボタンを押しながら、ピントグラスを閉じます。図の青枠で示された面が、結像面(焦点面)になっています。この面に結像した映像をピントグラスで確認しながら、ピントや絞りを合わせていき、その後、フィルムマガジンを装着することで、結像面にフィルムを持っていくことになります。

図の丸印で示されたノブを回転させ、必要な倍率が得られるまで、ベローズを引き出します。引き出した後、反対側のノブを回転し、ベローズの位置を固定します。

上丸印で示されたダイヤルで、シャッター速度を設定し、下丸印でしめされたレバーで、絞りを設定します。絞りの値は、レンズ上面の指針が動くことによって示されます。つぎに、右図の丸印で示されたノブを回転させ、結像面(焦点面)を動かすことで、フォーカスを合わせます。フォーカスが合ったら、反対側のノブを回転させて、固定します。

レンズ左上部にレリーズを取り付けます。フィルムカートリッジを装着するまえに、露光を防ぐため、あらかじめシャッターをチャージしておきます。ピントグラスを引き出し、フィルムマガジンを装着します。

フィルムマガジン左肩にあるダイヤルを回転させ、遮光版を引き出します。レリーズを押して、シャッターを切って、撮影します。 遮光板は、左図四角で示した部分です。写真ではわかりづらいため、右にフィルムマガジンを取り外して、遮光板が上がる途中の様子を示しています。

一枚撮影したら、クラッチレバーを押しながら、フィルム送りノブを回転させて、フィルムを送ります。全て撮影がおわったら、フィルムマガジンを取り出し、右側のフィルム送りノブを引き上げた後、左側のフィルム巻き戻しノブを回転させて、フィルムを巻き取ります。フィルムを巻取り終わったら、フィルムマガジンのケースを開けて、フィルムを取り出します。

35mmフルサイズ・モノレール式ビューカメラのイルフォードK1モノバー。操作説明は以上です。
