クラカメ探検隊 · レンジファインダー
Canon 6T
1. 歴史・機構・蘊蓄(エッセイ・解説)

キャノン6Tは、キャノン6Lと同時に発売されました。この二つはフィルムの巻き上げ方法を除くと、機能的には全く同じものでした。6Tは底部トリガーによる1作動巻き上げ式、6Lは上部回転レバー巻き上げ式です。
また実際には、6Tは深い被写界深度が得られる広角レンズを多く使用する人に、6Lは望遠系のレンズを多く使用する人に好まれたようです。
キャノン5シリーズと比較すると、様々な改良がなされています。
シャッター速度の目盛が全て1軸ダイヤル上に配置され、またセレン光電池式露出計との連動を可能にしました。
また、キャノンメーター2(露出計)はアクセサリーシューとシャッターダイヤル上の連動溝に取り付けるもので、設定したシャッター速度値にメーター指針が示した縞目を読取り、対応する適正絞り値を割り出すようになっています。
さらにファインダーはパララックス自動補正機能のついた光像枠式です。3段階に視野倍率を切り替えることができ、35mmのレンズで0.65倍、50・100mmで等倍、測距用で1.55倍になります。
キャノン6T・6Lは、4Sb・4Sb改と共に現在でも愛用者が多く、その人気は途絶えることを知りません。
- 発売:1958年9月
- 型式:35mmフォーカルプレーンシャッター式距離計連動カメラ
- 標準レンズ:50mm/F1.2他
- シャッター:2軸式金属幕横走行式
- シャッター速度:B、1〜1/1000秒
- ファインダー:二重像合致式、3段階に視野倍率可変
- シンクロ接点:FP、X
- 露出計:絞り値読取りセレン光電池式
- サイズ:144×76×34mm
- 重量:約580g
2. 操作方法・メンテナンス・修理のポイント

まずフィルムを装填します。
ボディ底面にある爪を起こし回してロックを外し、ボディ側面のレバーを下げてフィルム室を開けます。

フィルムを装填したら蓋を閉じ、フィルムを巻き上げます。
このカメラはトリガーレバーで巻き上げます。
ボディ底面のレバーを起こし、左手で手前に引くように動かします。
フィルムカウンターが1を指すまでフィルムを空撮りします。
カウンターは裏蓋開放に連動して自動復帰する順算式になっています。

ボディ後面には装填したフィルムの感度をメモしておくことができます。

レンズの周囲を持って回しながら引き上げて、レンズを取り出します。

ファインダーの視野倍率は3段階に変えることができますが、切替えはボディ後面のノブによってボディ上面の指針・ファインダーを換えます。
35の指針(35mmレンズ用)に合わせるとファインダーは0.65倍、50(50・100mm用)なら等倍、Mg(測距用)なら1.55倍になります。

ボディ前面から見るとファインダーはこのように変化します。

キャノンメーター2装着時の画像です。

シンクロ接点です。
FP、X接点の切替えはシャッターダイヤル操作に連動して自動的に行われます。

シャッターダイヤルはボディ上面についています。
絞り、ピントを合わせたら、シャッターダイヤル横のシャッターボタンでシャッターを切ります。

撮影が終わったらシャッターボタンの周囲を回してAから赤点の位置に合わせます。

巻き取りクランクを起こしたら、回してフィルムを巻き取ります。
これでキャノン6Tを終わります。
