mediajoy オンラインショップメディアジョイカメラSHOP

クラカメ探検隊 · 一眼レフ

pentax SV

コーナー名
クラカメ探検隊
分類
一眼レフ
対象機材・テーマ
珍しいカメラの使い方講座ペンタックスSV編
概要・導入
日本で最初の35mm一眼レフ「アサヒフレックス」を作った旭光学が、それから5年後の1957年、ペンタプリズムを搭載した一眼レフを発売しました。これにより上下左右の正像がアイレベルで見られるようになったのです。 この一眼レフ「アサヒペンタックス」は初代APからK、S2、S3と次々と改良を重ね、S3からは完全自動絞りのレンズが付き、着脱式の露出計ペンタックスメーターを取り付けることができるようになりました。 「ペンタックスSV」はS3の発売から1年ほどあとのモデルで、S3にセルフタイマーを内蔵しフィルムカウンターを自動復元式としたものです。SVのVはドイツ語でセルフタイマーを意味する「Vorauf…

1. 歴史・機構・蘊蓄(エッセイ・解説)

日本で最初の35mm一眼レフ「アサヒフレックス」を作った旭光学が、それから5年後の1957年、ペンタプリズムを搭載した一眼レフを発売しました。これにより上下左右の正像がアイレベルで見られるようになったのです。

この一眼レフ「アサヒペンタックス」は初代APからK、S2、S3と次々と改良を重ね、S3からは完全自動絞りのレンズが付き、着脱式の露出計ペンタックスメーターを取り付けることができるようになりました。

「ペンタックスSV」はS3の発売から1年ほどあとのモデルで、S3にセルフタイマーを内蔵しフィルムカウンターを自動復元式としたものです。SVのVはドイツ語でセルフタイマーを意味する「Voraufwerk」からきています。シャッタースピードはペンタックスKからと同じ1/1000秒まで、シャッターダイヤルもS2から取り入れられた1軸不回転式。レンズはK、S2では半自動絞りだったものがS3から完全自動絞りとなり、SVでも完全自動絞り55mmF1.8のスーパータクマーレンズが標準レンズとなっています。

価格を押さえたS2の発売などですでに多くのペンタックスユーザーを獲得していた旭光学ですが、このSVでペンタックスの愛用者はさらに増え、小型、軽量で手ごろな価格のペンタックスシリーズは当時の大ペストセラー機となりました。あのビートルズのポールマッカートニーもSVを愛用していたといいます。発売当時3万4900円という価格でした。

  • 発売:1962年
  • 型式:フォーカルプレーン35mm一眼レフ
  • 標準レンズ:スーパータクマー55mm/F1.8(5群6枚構成)、完全自動絞り
  • マウント:Pマウント(プラクチカマウント)直径42mm、ピッチ1mmのスクリュー式
  • シャッター:布幕横走行フォーカルプレーン、倍数系列、1軸不回転ダイヤル
  • シャッタースピード:T・B・1〜1/1000秒、FP・X接点、セルフタイマー
  • ファインダー:ペンタプリズム固定、クイックリターンミラー
  • フィルム巻き上げ:レバー巻き上げ(180度1作動式)、クランク式巻き戻し
  • フィルムカウンター:自動復元順算
  • 大きさ:145×92×87mm
  • 重さ:927g

2. 操作方法・メンテナンス・修理のポイント

最初にフィルムを入れます。ボディ裏ふたのロック解除レバーを下に引くと裏ふたが開きます。

ボディ上部のフィルム巻き戻しクランクを上に引き上げます。

35mmフィルムのパトローネを左のフィルム室に入れ、巻き戻しノブを押しもどしてパトローネを固定します。

フィルムを少し引き出して、右のスプール軸の溝に差し込みます。巻き上げレバーで少し巻き上げて、フィルムが送られることを確認したら裏ふたを閉じ、裏ふたをロックします。

フィルムを入れたら、使用するフィルムのASA感度をセットします。巻き戻しノブの周りについているダイヤル(セルフタイマーセットダイヤル)の表示板のツメを回すと、ダイヤルは回らずにASA感度だけセットすることができます。

フィルムを空写しします。巻き上げレバーを巻き上げてシャッターボタンを押す作業を2回くり返し、フィルムカウンターが0になるようにします。

フィルム巻き上げレバーを巻き上げるとシャッターダイヤルの横についているフィルム巻き上げ窓が赤に変わります。撮影可能であることを意味します。巻き上げられていない時は黒の表示です。

シャッタースピードを設定します。

絞りを設定します。1.8〜16までですが中間の位置にもクリックストップがあり、1/2ずつの細かい設定も可能です。

ペンタックスSVの標準レンズ(オートタクマー55mmF1.8)には「A」と「M」の切り替えボタンがついていますが、SVで使用する時は「A」(オート、自動絞り)にしておきます。こうしておくと絞りはいつも開放の状態になりシャッターをきった瞬間だけ設定した絞り値に絞られるので、常にファインダーを開放の明るさで見ることができます。

ピントを合わせます。最短撮影距離は0.45メートルです。

シャッターボタンを押して、撮影です。

SVの特徴であるセルフタイマーをセットするのが、この部分です。巻き戻しクランクの回りにダイヤルがついていて、前からみるとセルフタイマーを示す「V」の文字が見られます。

矢印の方向に回すとセルフタイマーがセットされます。回す角度によってセルフタイマーの作動するまでの時間を調節することができます。

ダイヤルの横についている小さいボタンを押すとセルフタイマーが作動しはじめ、約5〜10秒でレリーズされます。

ファインダー接眼部には切り込みが入っていて、S3と同じくペンタックスメーターを取り付けることができます。ペンタックスメーターはシャッターダイヤルと連結し、シャッタースピードを決めるとそれにあった絞り値をメーターが示してくれます。

撮影が終われば、フィルムを巻き戻します。カメラの底部にあるフィルム巻き戻しボタン(Rのマークのあるボタン)を押します。指を離しても押し込まれたままになります。

巻き戻しクランクのレバーを起こし、矢印の方向へ回転させてフィルムを巻き戻していきます。

感触が軽くなってフィルムが完全に巻き戻せたら、裏ふたを開けてフィルムを取り出します。

これでペンタックスSVを終わります。