クラカメ探検隊 · 一眼レフ
OLYMPUS OM-1
1. 歴史・機構・蘊蓄(エッセイ・解説)

1972年にオリンパス初の一眼レフとして登場したオリンパスOM-1は、もともとM-1という名称でした。既にライカMシリーズがあったので、翌年OM-1と改称され、数少ないM-1と刻字されたものはたいへん稀少価値のあるカメラとなっています。
横幅136mm、高さ83mm、奥行き86mmという大きさで、F1.4の標準レンズ付きで720ɨという重量は、当時の他社製品と比べると格段に小さく、軽いというのが特徴です。オリンパスはもともと顕微鏡や医療機器等の開発を手掛けていたこともあり、小さくするだけなら、もっと小さくできたのだといいます。
使いやすさを追求した人間工学ボディであり、ボディサイズは、物をつかむ時の手形の膨大な測定データから割り出されたそうです。OM-1のボディの大きさには、オリンパスのこだわりがあったのです。
標準ではモードラ非対応のため、モードラ取付にはメーカーにて改造を必要としました。1974年発売のOM-1-MDで底カバーを交換、モードラ用電気接点を追加し、モードラ対応となりました。底カバー交換に伴い、製造番号も変更になりました。
それではオリンパスOM-1を見ていきましょう。
- 発売:1972年(昭和47年)7月
- 型式:35mmフォーカルプレーンシャッター式TTL一眼レフカメラ
- 画面サイズ:24x36mm
- マウント:オリンパスOMマウント
- シャッター形式:横走フォーカルプレーン
- シャッタースピード:B・1〜1/1000秒
- シンクロ接点:FP〜X
- ファインダー:固定式ペンタリズム
- 視野率:97%
- 露出計:中央部重点測光式
- 感度連動範囲:ISO25〜1600
- フィルム巻上げ:レバー式
- フィルム巻き戻し:クランク式
- 大きさ(ボディーのみ):136x83x50mm
- 重さ(50mm/F1.4付):740g
2. 操作方法・メンテナンス・修理のポイント

巻き戻しノブを引き上げると一度止まり、さらに強く引くとパカッと裏蓋が開きます。

まずボディ左側のパトローネ室にフィルムを入れ、巻き戻しノブをもとに戻します。スプールの溝にフィルムの先端を差し込みます。このときフィルムが2本のガイドピンの間に正しく納まり、傾かないようにします。パーフォレーションがスプロケットの歯にいずれもしっかりかかっていることを確認し、裏蓋を閉めます。空写し操作を行い、フィルムカウンターを1にします。

レンズの交換の方法です。レンズをはずすにはレンズ着脱ボタン(円印)を押し、左へレンズを回すとレンズがはずれます。
取り付けるときは、レンズマウント環の赤点を、ボディマウント側の赤点に合わせてレンズを差し込み、右にカチッと音がするまで回します。

使用するフィルムの感度に応じて、カメラの設定も変えてやります。ロックボタン(円印)を押しながらダイヤルを回して合わせます。
この場合、感度は400に設定されています。

レンズの絞りを決め、シャッタースピードをセットします。黄色の矢印が絞り、赤がシャッタースピードです。
青の矢印は深度目盛りで、設定した絞りと被写体までの距離によってだいたいの被写界深度を知ることができます。


露出を決めるときは露出計スイッチレバーを回してONにします。するとファインダー内の露出計指針が動きます。露出計指標の+と-のあいだを指針が指すと、適正露出であることを示します。
露出計を使わないときはスイッチをOFFに合わせておきます。

ファインダー内でピントのあう範囲を直接確かめたい場合は、プレビューボタン(円印)を押します。多少ファインダー内が暗くなりますが、セットした絞りまで絞られ、ピントのあう範囲やバックのぼけ具合が見られます。

セルフタイマーで撮影するときは、セルフタイマーレバーを左に回すとセットされます。このときフィルムが巻き上げられているか確認します。スタートレバーを矢印の方向に押すと作動しはじめ、この場合約8秒後にシャッターが切れます。
作動時間の調節は約4秒以上からできます。黄色の位置くらいで約4秒、青の位置くらいで約12秒後にシャッターが切れます。

撮影後、フィルムを巻き戻すときは、まず巻き戻しクラッチをRに合わせます。
巻き戻しクランクを起こして、時計回りに回してフィルムを巻き戻します。回していると途中で抵抗があり、次に軽くなったところで巻き戻しは完了です。
巻き戻してから裏蓋を開け、フィルムを取り出します。このとき、フィルムカウンターは自動的にSに戻ります。
カメラをしまう時には、バネ劣化防止のため、シャッターやセルフタイマーもかけたままにしないようにします。

ここで、OM-1とM-1の違いについて見てみましょう。並べてみても、ほとんど変わらないことが分かります。


違うのは、この軍幹部に刻字されているOM-1とM-1という部分と、レンズの正面に刻字されているOM-SYSTEM とM-SYSTEMという部分です。M-1は製造台数が少なく、たいへん価値のあるものとされています。
これでOM-1を終わります。
