クラカメ探検隊 · コンパクト
canon demi
1. 歴史・機構・蘊蓄(エッセイ・解説)

デミは、"半分"を意味するフランス語です。
35mm判のハーフサイズカメラは、1959年9月に発売されたオリンパスペンによってブームが起こりました。そこでキヤノンも高級感があり、操作性が良く、そして携行性に優れたハーフサイズカメラの開発に着手していました。
ペンの発売から遅れること4年、1963年にキャノンデミは登場しました。被写体が明快に見える実像式ファインダーを採用し、28mm F2.8の明るい3群5枚構成の高性能レンズ、シャッターはビハインド式のライトバリュープログラムを搭載、適正露出を約束する追針合致式のセレン光電池露出計を内蔵するなど、高性能・高機能でありながら、ポケットに常時収めておきたいような可愛らしい外観フォルムで話題をよびました。
前後の外カバーの材質を真鍮から軽量なアルミ合金に変えた機種をデミII型といいます。
今回はこのデミII型について御紹介していきます。
- 発売:1963年 (昭和38年)
- 型式:35mm判レンズシャッター式ハーフサイズカメラ
- レンズ:CANON LENS SH 28mm/F2.8(4群5枚構成)
- フィルム感度使用域 =ISO 10〜400
- シャッター:セイコーシャL、ライトバリュー・プログラム式、とB、 ビハインド式
- シャッタースピード:B・EV8(1/30秒 F2.8)〜17(1/250秒 F22)
- シンクロ:X接点
- 露出制御:セレン光電池式露出計の追針合致式
- ファインダー:ケプラー型実像ファインダー
- ファインダー倍率:0.41倍
- 焦点調節:ゾーンフォーカスマーク式 (目測)
- 最短撮影距離:0.5m
- 寸法:115×68×37mm
- 重量:380g
- 当時価格:10800円
2. 操作方法・メンテナンス・修理のポイント

はじめにカメラの裏蓋を開いてフィルムを装填します。
ボディ側面についているロックレバー(open)を下にスライドさせると裏蓋が開きます。

フィルムを入れます。
ボディ左側のパトローネ室にフィルムを入れ、スプールの溝にフィルムの先端を差し込み傾かないようにします。パーフォレーションがスプロケットの歯にいずれもしっかりかかっていることを確認し、裏蓋を閉めます。

裏蓋を閉めたら空写し操作を行い、フィルムカウンターを1にします。これで撮影の準備が整いました。

では、撮影の段階に入ります。使用するフィルムの感度と絞りを合わせてやります。
感度は一番外側のリングを回して調節します。ピント合わせは内側のリングを回して調節します。

ではまず、使用するフィルムの感度に応じて、カメラの設定も変えてやります。
レンズの一番外側の露出調整リングで感度の設定もできます。一度とまるところまでリングを回し、さらに回すとスケールを外れてフィルム感度を設定できます。この場合、感度は100に設定されています。

次に絞りとシャッタースピードを調節して露出をあわせます。露出調整リングを回し、露出計の指針をあわせます。このリングはシャッタースピードと絞りが(Bの時以外は)連動するように作られているので、F2.8の時は1/30秒、F22の時は1/250秒と決まっており、その中間は自動的に組み合わせが決められています。

露出計の指針をあわせる際、太い針がフィルム感度(ASA)に連動し、細い針が読み取った光の量にあわせて変化します。 また、
露出調整リングを回すと細い針が動くので、太い針にあわせるようにします。


裏蓋についている表は撮影距離一覧表で、撮影セットリングに書かれた数値、マーク(赤印)の目安になります。

ストロボ撮影する時はシャッタースピードをストロボの絵のところにあわせます。このとき、シャッタースピードは1/30秒、絞りはレバーを自由に調節し、あわせることができます。


撮影後、フィルムを巻き戻すときは、まず 底面の巻き戻し用ボタン(赤印)を押し込みます。
巻き戻しクランクを起こして、フィルムを巻き戻します。回していると途中で抵抗があり、次に軽くなったところで巻き戻しは完了です。巻き戻してから裏蓋を開け、フィルムを取り出します。このとき、フィルムカウンターは自動的にSに戻ります。
カメラをしまう時には、バネ劣化防止のため、シャッターやセルフタイマーもかけたままにしないようにします。
これでcanon demiについて終わります。
