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クラカメ探検隊 · 中判

No.0グラフィック

コーナー名
クラカメ探検隊
分類
中判
対象機材・テーマ
珍しいカメラの使い方講座 No.0グラフィック 編
概要・導入
今から100年近く前に発売されたこのカメラは、イーストマンコダックの高級ボックスカメラです。このタイプのカメラの中では当時最小のものでした。 No.0グラフィックはほぼすべての操作をカメラ上部で行います。折り畳み式のファインダー、シャッターレリーズレバー、絞り調節レバー、フィルム巻き上げキー、シャッター巻き上げキーなどがカメラ上部に集められています。そのほかといえばはカメラ前部にレンズをカバーする前蓋がついているくらいで、見るからに「箱」といったかんじです。 このカメラの最大の特徴としてはそのシャッターがあげられるでしょう。これは一枚の長い布に大小4つの大きさのスリットを開けたもので、この4つ…

1. 歴史・機構・蘊蓄(エッセイ・解説)

今から100年近く前に発売されたこのカメラは、イーストマンコダックの高級ボックスカメラです。このタイプのカメラの中では当時最小のものでした。

No.0グラフィックはほぼすべての操作をカメラ上部で行います。折り畳み式のファインダー、シャッターレリーズレバー、絞り調節レバー、フィルム巻き上げキー、シャッター巻き上げキーなどがカメラ上部に集められています。そのほかといえばはカメラ前部にレンズをカバーする前蓋がついているくらいで、見るからに「箱」といったかんじです。

このカメラの最大の特徴としてはそのシャッターがあげられるでしょう。これは一枚の長い布に大小4つの大きさのスリットを開けたもので、この4つのスリットと、6つのスプリングテンションのダイヤルを組み合わせることで1/10〜1/500秒までのシャッタースピードを得ることができます。またニュートン式のファインダーは折り畳み式になっている鏡を45°の角度でセットすると目線とは直角に左方向を撮影することもできます。

使用フィルムは121フィルムですが、これは127フィルムと同寸法です。120フィルム用のスプールを短く切断し(中間を6ミリ程度切りつなぎ合わせます)、127フィルムを巻き付けたものを使用すれば撮影可能です。しかし現在では127フィルムも発売されていないので、撮影するには120フィルムを127フィルムの幅にカットして使用することになるでしょう。

では、使い方を見ていきましょう。

  • 発売:1909年イーストマンコダック
  • 型式:ボックスタイプ
  • 材質:木製ボディ、裏蓋アルミ軽合金、黒革張り
  • レンズ:コダックアナスチグマット72mm/f6.3(固定焦点)
  • シャッター:単幕式フォーカルプレーン
  • シャッタースピード:T、1/10〜1/500秒
  • ファインダー:ニュートン式(横向き用ミラー付)
  • フィルム送り:上部巻き上げキーによる赤窓式
  • 大きさ:横13.1×高さ13.1(格納時9.3)×奥8.9センチ
  • 重さ:725グラム

2. 操作方法・メンテナンス・修理のポイント

まず簡単に各部を見てみましょう。No.0グラフィックではほぼすべての動作をカメラ上部で行います。

1.フィルム巻き上げキー

2.シャッター巻き上げキー

3.絞り調節レバー

4.シャッターレリーズレバー

5.シャッターテンション巻き上げノブ

6.ファインダーセットレバー

7.シャッター速度換算表

裏蓋の開き方です。カメラを後方から見て、上下のそれぞれ中央についているレバーを押さえながら引き抜くとはずすことができます。

左側にフィルムを入れ、右側のスプールに巻き上げていきます。

フィルムを入れたら裏蓋を閉じ、フィルム巻き上げキーでフィルムを巻き上げていきます。赤窓式でコマ番号を確認していくのですが、127フィルムや120フィルムを代用する場合にはその数字は使えないので、自分で目安を決めて巻き上げていくことになるでしょう。

ファインダーを立ち上げるには写真部分のレバーを矢印の方向へ押します。

撮影の方法です。まず絞りを決めます。レバーで6.3から32までの絞りを選ぶことができます。

シャッタースピードは、4種類の大きさのスリット幅と6つのスプリングテンションの組み合わせで決定します。その組み合わせが表で示されています。例えばスリット幅を1/4にしスプリングテンションを6にすれば1/500秒のシャッタースピードになります。

スリット幅の選択はこのシャッター巻き上げキーで行います。カメラに刻まれている矢印の方向へ回すと横の窓(Fと刻まれた部分)にT、1・1/2、3/4、1/4の表示がでてきます。0という表示に合わすと全開の状態になります。

窓のそばについているMという表示のある棒を、棒がついているプレートの円弧に沿うようにして押してやるとスリットが一段階広い方へ戻ります。

次にテンションを決めます。Bと刻まれたノブがシャッターテンション巻き上げノブです。これをカメラに刻まれている矢印の方向へまわし、そばの窓(Gと刻まれた部分)に1〜6の数字を出してテンションを設定します。1がもっとも弱く、6がもっとも強くなります。

ノブの横にあるPと刻まれたレバーを矢印の方へ引くとテンションが一段階弱くなります。

スリット幅とテンションによりシャッタースピードを決めたら、撮影です。カメラ向かって左上についているシャッターレリーズレバーを押すとレンズのカバーが開き、撮影できます。

T(タイム)で撮影するにはスリット幅を「T」に合わせ、テンションを4以上にします。そしてカメラ前面の左下についているレバーをTの方(上方向)へやり、シャッターをきります。この状態でレンズの前蓋が開き、先ほどのレバーを下方向(「I」の方)へやると前蓋が閉じられます。

撮影が済めばフィルムを取り出しておきましょう。これでNo.0グラフィックを終わります。