ローライコードシリーズの最初の登場は、あの有名な『金ぴかコード』と呼ばれたローライコード1です。(ボディが革ではなく金属プレートでおおわれていたのです。)ローライフレックス・オリジナル発売の3年後の1933年で、高級機で人気もあったローライフレックスの廉価版普及型として世に出されました。各部の構造が簡略化されているわけですが、廉価版とは言いながらも片手開閉のピントフードやフィルム巻き上げノブ(フレックスではクランクでした)やフォーカシングノブなどカウンター以外の機能がすべて右手だけで操作できるように右サイドに集められていたりと、なかなかの工夫がなされています。レンズは欠点も指摘されていたツァイス・トリオターの75/F4.5です。これはこのコードI型ではF3.8と少し明るくなっています。『金ぴかコード』のコード1型とこのI型の違いといえば、その撮影レンズが明るくなったこと、ボディが黒の革張りになったこと、の二点ぐらいでしょう。この後ローライコードII型がでる前にIa型が発売されますが、これはフィルムを自動巻止めできるという機能が加わったものでコードの人気をさらに高めました。 1934年発売 6×6判ニ眼レフカメラ ビューレンズ:ハイドスコープ75/F4.5 撮影レンズ:トリオター75/F3.8 シャッター:コンパーシャッター、B・1〜1/300秒 フィルム:120フィルム