ホースマン970は、1963年発売の6×9判(6×7、4×5判も可)の距離計連動式・テクニカルカメラです。 レンズを付けてもベッド部を折りたためばボディ内に格納でき、コンパクトな直方体となる構造は、外部からのショックにも強く携行性は抜群です。 レンズも一眼レフに比べると驚くほど小型・軽量で、このような利点は写真用機材のほかに衣類などの装備を携行しなければならない山岳・風景写真には欠くことのできない要素といえます。 さらに、ピントグラスによるピント合わせをする場合には、アオリ機構を使用することができ、被写体にゆがみが生じることのない撮影が可能です。 ゆがみを嫌う建築や商品写真の領域には、この機能は必須の要素でしょう。 以上のように携行性・機動性、そしてアオリ機構のもつ魅力を併せて追求したカメラがテクニカルタイプであり、35mm一眼レフカメラとは一味違う万能カメラといえます。 そのメーカーのレンズボードを取り付けることによって、どのレンズでも使用することができます。 現在、残念ながらトプコンのレンズは製造されていません。 解像度が高く、カラーバランスの良い非常に優秀なレンズなのでおしまれます。 もちろん他社のレンズも使用可能ですが、その場合距離計は連動しません。 ●カメラのタイプ/6×9cm版レンズ交換式テクニカルカメラ ●レンズ交換/専用レンズパネル差込緊定式 ●シャッター/レンズシャッター式、X接点 ●シャッター速度/B、1〜1/500 ●焦点調節/二重像合致距離計及びピントグラスにより繰り出しノブで調節 ●ファインダー/光像式ビューファインダー ●距離計/二重像合致距離計、倍率1倍 ●バック機構/ロールフィルムホルダー1〜4型、6×9ポラロイドバック、シートフィルムホルダー ●フィルム巻上げ/2回巻上げ ●サイズ/格納時:160mm×192mm×97mm ●重量/約2kg