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1957年(昭和32年)に発売された6×6判のカメラ「フジペット」は小学生層を中心に大人気となった。その35ミリ判として発売されたのが「フジペット35」である。 「フジペット」は初心者用の入門機としてシンプルな機能のみを搭載し、子供や女性でも使えるカメラとして爆発的人気をよんだが、世間の35ミリ判市場の拡大に合わせて35ミリ判のフジペットが作られた。 左右対称の形は35ミリ判になっても変わらず、レンズ横の三角レバーを左、右と押すことでシャッターレリーズされる構造も「フジペット」と同じである。プラスチックのボディにアルミを組み合わせたデザインには、赤、黒、緑の3色がある。ボディ前面のまん中にファインダーがあり、それを挟むようにボディ上部には巻き上げノブと巻き戻しノブが配置されている。 「フジペット」シリーズは他に自動露出機構のついた「フジペットEE」がある。1963年までの7年間の間にシリーズ全体で100万台近くが販売され、当時のカメラ販売記録を更新する大ヒットカメラとなったのである。 発売:1959年6月、富士写真フィルム 型式:35mm判レンズシャッターカメラ レンズ:フジナーK 45mm/f3.5(3群3枚構成) シャッター:コパル0番 シャッタースピード:B・1/25〜1/200秒 シンクロ:X接点 ファインダー:逆ガリレイ式透視ファインダー、パララックス補正マーク付き ファインダー倍率:0.6倍 焦点調節:前玉回転式(目測) 最短撮影距離:0.5m 寸法:116×77×67mm 重量:300g