コダックは1888年世界初のロールフィルム使用のカメラ「ザ・コダック」、1895年の世界初赤窓付きカメラ「ポケット・コダック」と発表してきましたが、これに次いで出てきたのが今回取り上げるフォールディングブローニーです。このNo.3A型は1909年に発売になりました。 木製の黒い四角の箱に、革製の取っ手がついています。蝶番の前板部分を開けると蛇腹式のレンズが折り畳まれて入っているのがわかります。ここで使用しているカメラは蛇腹が赤色(マルーン)のものですが、ほかに黒色のものもあったようです。 レンズ上部にはT、B、Iの切換スイッチ、下部には絞りレバーがついていて、それぞれ操作するようになっています。開けた前板の裏側には距離目盛りとレバーがあり、蛇腹をその位置まで引き出すことでピントを調節します。反対側には箱形のファインダーが付けられています。 カメラの裏側へ目を向けると右上のあたりに赤窓が開いています。裏板を開くとフィルム室になっていて、左側にロールフィルムを入れ右側に巻き取っていきます。カメラ上部には巻き取りのためのノブがついています。 このカメラに使用する122フィルムは現在入手できませんので、実際に撮影をするためにはシートフィルムをカットして使うなどの工夫が必要になるでしょう。 では、使い方を見ていきましょう。 発売:1909年イーストマン・コダック 型式:フォールディングカメラ 画面サイズ:83×140ミリ(はがき判) 使用フィルム:122フィルム 撮影枚数:6枚 ファインダー:反射ファインダー 焦点調節:手送りでベースボードを前後進 フィルム巻き上げ:キー巻き上げ フィルムカウンター:背面赤窓式 フィルム装填:裏蓋開閉式